いきなり個人的な話で恐縮ですが、数年前に亡くなった父のことを少し紹介させてください。とてもユニークな人で、家族で何かイベントをするとなると手品を披露したり、何か孫たちが驚くようなプレゼントを用意したりするような人でした。
しかし、70歳を過ぎたころに病気になり、入退院を繰り返すようになりました。そのころ、父が私にこう言ったのです。「形式ばった葬式はしたくないな」と…。
個性的な人でしたから、すぐにその言葉の意味がわかりました。私たちが住む台東という土地は、人と人のつながりが深く、歴史ある街です。それだけに、古い慣習からだいたいお願いする業者が決まってきているのも事実。葬儀の内容もごく一般的なものがほとんどです。
また父は、残された私たちの心配もしていたのです。最近引越しをして、家が手狭になったので、自宅葬をするのは難しいだろうということ。また、一般的な自宅葬だと、家族や親族は終始来てくれた人にお酒を注ぐなどの接待で慌しく、心身ともに疲れきってしまうだろう、と。
父と私たち家族にとって満足できるのはどんな葬儀だろう、と考えはじめたのはそれからです。いろいろな業者に問い合わせ、父も体力の許すかぎり「自分の目で見たい」と一緒に見学をして、ようやく希望に叶ったところを見つけました。
それからしばらくして、父が亡くなったとき、私たちは父の考えが正しかったことを痛感しました。身内と親しかった友人のみを招いての小規模な葬儀でしたが、温かい雰囲気の空間と親身なスタッフの方たちのおかげで、父を見送ることに集中できたのです。
参列してくださった父の友人も、「お父さんらしいね」と笑顔で言ってくださいました。これなら父も喜んでくれているだろうと、悔いを残すことのない葬儀ができたのです。
亡くなる前に葬儀のことを考えるなんて…と最初は思いました。しかし、亡くなってから慌てて探したり、病院が紹介する業者を選んだりすると、葬儀内容や料金なども納得がいかないものになってしまうという話はよく聞きます。
特に今は、ライフスタイルや生き方への考え方もいろいろな時代。「最期も自分らしく」と考えるのは自然なことかもしれませんね。
そこで、満足のいく葬儀をしたいと思う方たちに、私たち家族の集めた情報や経験がお役に立てばと思い、このサイトを作りました。ここでは、台東の業者の比較、近年増えている家族葬(父もこの形式にしました)の意味、また生前にプランを練るときに知っておきたいコツなどを紹介しています。
最期のときだからこそ、悔いなく、心をこめて見送ってあげたいものです。このサイトの情報が、そのお手伝いになればと願っています。